A-07 文学夏目漱石の魅力『草枕』の主人公の芸術観と、謎の女那美さん

開講中止

講座概要

開催日 2020年5月8日(金)~6月26日(金)
曜日
時間 14:00~15:30
受講定員 20 名
回数 全7回
受講料 11,900 円(一部の講座は教材費を含みます。)

講座内容

『草枕』はその冒頭の「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」で有名な作品ですが、実際に作品に書かれた内容の大半は美術論・芸術論と、謎めいた那美さんとのやりとりから成立しています。一般的に山路を登りながら考えた画工の美術論芸術論は、漱石自身の考えと思われがちですが、彼の論は那美さんによって木っ端微塵に砕かれてしまいます。那美さんはあらゆる場面で、画工を驚かせます。彼女は一つの芸術作品として、一人の女役者として描かれ、最後には画工の胸中の画として成就するのです。『草枕』を主人公である画工の認識への旅と考えると、その導き手は那美さんということになります。その観点からこの作品を読むと、難解なこの作品も面白い、漱石らしい、人をくったユーモラスな作品としての一面が見えてきます。

テキスト

■テキスト:『草枕』夏目漱石著(岩波文庫)¥560(+税)
[第1回目より西田書店にて販売します。]
※テキストをすでにお持ちの方はご持参ください。
■教材:プリントを配付します。

スケジュール

実施日 時間 講義内容
1 2020年05月08日(金) 14:00~15:30 画工が山路を登りながら考えたことは何か。
2 2020年05月15日(金) 14:00~15:30 那古井の宿についてから考えたこと。
3 2020年05月22日(金) 14:00~15:30 那美さんとの出会い~絵をけなされて、「あれが本当の歌です」。
4 2020年05月29日(金) 14:00~15:30 振り袖姿の那美さんと温泉の中の那美さん。
5 2020年06月12日(金) 14:00~15:30 那美さんとの小説談義と非人情、茫然たること多事。
6 2020年06月19日(金) 14:00~15:30 観海寺の和尚と、芸術における「空気」の意味。
7 2020年06月26日(金) 14:00~15:30 歌舞伎の所作と二人の男女。「憐れ」と「画の成就」。

講師

相良 英明
(本学名誉教授)

鶴見大学名誉教授。英米文化学会評議員。鶴見大学比較文化研究所員。日本英文学会評議員、日本比較文学会理事、英米文化学会学術担当理事などを歴任。専門分野は英文学、イギリス文化、比較文学、比較文化研究。著書は『ジョージ・オーウェル』『夏目漱石の純愛不倫文学』『作家としての宮崎駿』など。論文として、「イギリスのオルターナティヴ・カルチャー」「イギリスのNEET と若者ホームレス~現状と対策~」「文学における闇~ J. コンラッドの場合」「オーウェル『1984 年』~政治と文学」「D.H. ロレンスとチャタレイ裁判」など。

開講中止

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