A-06 文学夏目漱石の魅力『夢十夜』を精読する

開講済

講座概要

開催日 2019年10月4日(金)~11月29日(金)
曜日
時間 14:00~15:30
受講定員 20 名
回数 全6回
受講料 10,500 円(一部の講座は教材費を含みます。)

講座内容

漱石の『夢十夜』は、謎と幻想に満ちた10 の夢からなる特異な作品です。短いがゆえに1 行1 行に象徴化された言葉がちりばめられ、ある時は美しく、またある時は悪夢とも言える作品となっています。すべての夢にはオチがついていますが、そのオチが謎をさらに深める仕掛けとなっています。さらっと読んだだけでは、何が何やらわからない夢が多いのですが、何かわからない不思議な魅力を持った作品です。
100 年待つ恋着、100 年前に犯した殺人という罪、死に物狂いの愛と天探女、現代になぜ運慶は生まれないのか、生きていくことの不安と死への恐れ、鏡の中の現実と非現実、愛の哀れ、そして豚の大群と手が蒟蒻のようになって豚になめられた庄太郎はなぜ助からないのか、などの疑問が次々と湧いてきます。その謎は、すべてその後の漱石作品の深い底流となって行く無意識の象徴となっています。さらに、この無意識は執筆当時の漱石自身の心情の合わせ鏡となっています。それを読み解いていくことが、漱石文学の最大の魅力に触れることになるのです。

テキスト

■テキスト:『夢十夜 他二篇』夏目漱石著(岩波文庫)¥500(+税)
[第1回目より西田書店にて販売します。]
※テキストをすでにお持ちの方はご持参ください。
■教材:プリントを配付します。

スケジュール

実施日 時間 講義内容
1 2019年10月04日(金) 14:00~15:30 第一夜~漱石のロマンティシズムと「愛」という名の呪い
第二夜~悟りとは何か
2 2019年10月18日(金) 14:00~15:30 第三夜の謎~漱石の原罪意識と心の闇
3 2019年10月25日(金) 14:00~15:30 第四夜~創作家の肖像
第五夜~天探女と恋の恨み
4 2019年11月08日(金) 14:00~15:30 第六夜~運慶の芸術と近代~失われた宗教芸術
5 2019年11月15日(金) 14:00~15:30 第七夜~洋行(将来)への不安
第八夜~鏡の中の非現実
6 2019年11月29日(金) 14:00~15:30 第九夜~愛の「哀れ」
第十夜~女と豚の謎を解く

講師

相良 英明
(本学名誉教授)

鶴見大学名誉教授。英米文化学会評議員。鶴見大学比較文化研究所員。日本英文学会評議員、日本比較文学会理事、英米文化学会学術担当理事などを歴任。専門分野は英文学、イギリス文化、比較文学、比較文化研究。著書は『ジョージ・オーウェル』『夏目漱石の純愛不倫文学』『作家としての宮崎駿』など。論文として、「イギリスのオルターナティヴ・カルチャー」「イギリスのNEET と若者ホームレス~現状と対策~」「文学における闇~ J. コンラッドの場合」「オーウェル『1984 年』~政治と文学」「D.H. ロレンスとチャタレイ裁判」など。

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